大雨などで急激に水位が上がったときに下水が満水状態となり水回りから汚水が逆流することがあります。海抜の低い家やマンションの一階などでは家の中は浸水していないにもかかわらずトイレ等から汚水が噴出します。
水回りから空気が押し出され、「ゴポォゴポォォッ」と何度も音がする。
※すいのうで水回り(トイレ、お風呂場、洗濯機の排水溝等)の下水に繋がる部分に蓋をする。水害の際は事前に対策を行ってから避難することで思わぬところからの被害を防ぐことができます。※すいのうの作り方:大きめのポリ袋(45ℓ程度)を2,3枚重ねて中に水を半分ほどいれる。空気をできるだけ抜いて口を縛る。
周りが浸水している状況では水が引くまで水洗トイレは流さない。
避難の遅れる原因として人には正常性バイアスという習性があります。正常性バイアスとは、異常な事態が起こってもそれは正常の範囲内だと無意識に判断し、心を平静に保とうとするメカニズムです。この正常性バイアスが自分は大丈夫、まさかそんなことは起こらないと根拠のない自信を持たし避難行動の遅延、さらには避難行動自体を行わないという選択をさせることがあります。
亡くなった方の死因の約90%が津波によるものであり多くの人が大きな津波は来ないだろうと考え被害が大きくなったと考えられます。
出典:文部科学省ホームページ (http://www.mext.go.jp/)
韓国で起きたこの地下鉄放火事件では約200人が亡くなりました。出火後、煙が充満しているにも関わらず車両の座席に座ったままで逃げようとしない人が多数いました。ここでは自分は大丈夫と考える正常性バイアス、周りの人が逃げないしこのまま座っておこうという*多数派同調バイアスが働いたと考えられます。同様に韓国で起きたセウォル号沈没でも船が大きく傾いているにもかかわらずアナウンスに従い逃げることなく多くの方が亡くなりました。
*多数派同調バイアス: 大勢の人がいる際に周りの人と同じ行動をとることで安心感を持ち、他の人と違う行動をとりずらくなり自発的な行動を制限してしまうメカニズム。
58人が死亡し、5人が行方不明となった火山災害。気象庁は御嶽山の「噴火警戒レベル」を平常時のレベル1に設定していた。死因のほとんどが噴石による損傷死でした。亡くなった方のカメラや携帯電話には噴火の様子を撮影したものが残っていました。つまり噴火に気づいた時点で即座に逃げるという行動をとらなかったということです。ここでも正常性バイアスが働き避難を遅らせたと考えられます。
各家庭にあるマイコンメーターには大きな地震の際に、自動的にガスを遮断する装置がついています。一度ガスがストップしてもガス漏れなどの被害がなければ簡単な復帰操作で再びガスが使用できます。
■ガス遮断時の表示
長時間の使用または消し忘れ
地震の発生したときなど
ガスの圧力が低下したときなど
ゴム管が外れたときなど
■ガスメーターの復帰方法
〇ガスの元栓を全て閉める
〇左側の復帰ボタンを押す
〇「ガス止」の文字が消える
〇液晶文字とランプが点滅する
〇1分間待つ
〇液晶文字とランプが消える
〇ガスが使用が可能になる
地球科学者は火山学的には富士山は100パーセント噴火すると説明します。 富士山の過去の噴火について、古文書で富士山は平均100年ほどの間隔で噴火していたことが記されています。 しかし富士山は1707年から現在までの300年間噴火をしていません。 前回の噴火は、太平洋での2つの巨大地震の後に発生しました。 もし長期的に溜め込んだマグマが一気に噴出することになれば大きな被害が出てしまう可能性があります。
ここでは火山噴火で最も広範囲に影響を及ぼす火山灰について、降灰の厚さによる被害をあげていきます。火山灰は噴火口より数百キロ、状況により数千キロにまで及ぶため火山が近くになくても多くの人にとって無関係ではありません。
鉄道 |
微量の火山灰で地上路線の運行が停止。停電を伴う地域ではすべての鉄道が運行停止。 |
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道路 |
数ミリの降灰で白線が消え、視界不良。降灰10cm降雨時は3cm以上で一部車両が通行不能になり、状況により道路閉鎖。 |
物資 |
少量の降灰で買占め等が起こり食料、生活用品等が品不足が発生。また交通に支障がでることで物資が配送できなくなり長期にわたり生活物資が入手困難になる。 |
電力 |
降雨時は0.3cm以上の降灰で停電が発生。数センチ以上で電力供給の低下により計画停電、または停電。 |
水道 |
原水の水質が悪化し浄化施設の処理能力を超えることで断水。停電エリアでは浄水場、排水施設が停止し、断水が起こる。 |